うつ病から躁うつ病へと変わっていったときのこと

うつ病から「躁うつ病」へ

うつの症状が軽くなった私は、出張が多いコンピュータ会社から落ち着いて仕事ができる食品会社へ転職しました。さらにその半年後、念願のマンションを購入しました。実はこうした転職やマイホーム購入は、うつ病が治るまではしてはならないと医師から言われていたことです。しかし年齢的にも今しかないと考え、医師には内緒で家族とも相談して思い切って決断しました。それにうつはもうほとんど治っていたと思っていましたから、大丈夫だと自分で判断したのです。

 

この頃からうつの症状が治まるのと同時に、もともとどちらかと言えば無口でおとなしい性格だった私が多弁になっていました。それにすぐにイライラして、気に入らないことがあると会社の上司に対しても遠慮なく文句を言うようになっていました。このような立ち振る舞いに変化が生じていることは自覚はしていましたが、それが精神的な病気の症状であることなど想像もできず、明るく賑やかな性格が変わったというくらいの認識でした。しかしこれらが今思えば躁うつ病の症状だったのです。

 

その後私の行動はさらにエスカレートしていきました。
妻に内緒で消費者金融から20万円を借り入れ、競輪やパチンコなどのギャンブルに走るようになりました。また携帯電話で友人や知人に電話をかけまくり、月に5万円以上の電話代を請求されたこともありました。
借金
そしてうつ病を発病してから4年後、マンションを購入してからわずか3か月後の夏のことです。いつものように出社して仕事をしていると突然熱気を帯びたのが分かり、体温計で計ると40℃の高熱となっていてすぐに早退しました。翌日も朝体温を計ると平熱で元気なのですが、出社すると高熱が出ました。
このようなことが3日ほど続き、4日目にはすでに朝から40℃ありました。とても出社できる状態ではなく、やがてイライラしたりハイになって気が狂ったかのような言動がかなり目立つようになり、完全に躁状態になっていました。

 

とても仕事をできる状態でもなくなった私は、精神科で入院することとなりました。そして入院先の診察で、私の新たな病名「躁うつ病」が告げられました。病名が知られるとすぐに会社も解雇されて、家族と多額の住宅ローンを背負ったまま、精神障害者としての人生の新たなスタートとなったのです。

 

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